グラフィックデザイナー志望者には、覚えるべき基礎ソフトウェアがあります。これを使えないと仕事を任せてもらえないから、ぜひ使いこなせるようになりましょう。
1つめはアドビ社のイラストレーターです。職業のイラストレーターと区別するためにも、イラレと略されることが多いです。言葉を略すのが好きでない人もイラレと呼ぶほうがいいです。名前のとおり、イラストを制作するのを得意とするソフトウェアで、その部門のスタンダードといっても過言ではありません。絵としては境界線がはっきりした、漫画やアニメのようなものが描きやすいです。しかし漫画寄りのペイントソフトと比べてマウスで描きやすく、均一な仕上がりになることが魅力です。デメリットは価格が高いこととマスターするのに時間がかかることです。現在はサブスクリプション形式のものが主流になっていて、年契約で2万4千円ほどです。長く使い続けることを考えると、なかなか高価です。また機能が多いため、それを理解して使いこなすには時間がかかります。ですがウェブや書籍の情報が多いため、努力すれば上達することができます。
2つめもアドビ社の製品、フォトショップです。画像編集・加工のスタンダードソフトで、フォトショと略されます。略すか否かはお好みで結構です。画像の編集としては、全体的な色味を変えたり合成したりするのはもちろんのこと、肌の色を補正することもできます。スマートフォンアプリのような、すぐに見分けがつく補正ではなく自然な補正が可能です。雑誌などで目にする有名人の写真の多くは、このソフトウェアで加工されています。さらに後から文字や飾りを入れて、ポスターなどに仕上げることも可能です。写真中心のポスターはフォトショップで、イラスト中心のポスターがイラストレーターで描かれることが多いです。こちらも高価格と習得時間の長さがデメリットです。
3つめはマイクロソフト社のパワーポイント、略してパワポです。このソフトウェアはプレゼンテーションの定番ソフトで、プロジェクターを用いた説明で使用するスライド制作をします。実はイラストレーターやフォトショップでもスライドを作ることはできます。しかも時間をかけて凝ったデザインのものにするならば、アドビ社2製品のほうが向いています。しかしプレゼンテーションの場に招かれた場合には、パワーポイントのファイル形式を求められることが多いです。そのためパワーポイントも使えるようにしたほうが賢明です。