その利便性から漫画やイラスト制作は、アナログよりもデジタルが作画方法の主流になりつつあります。ここではデジタルイラストの作成に必要は工具を4つ紹介します。

まず処理の中心的な役目を果たすパソコンです。デスクトップパソコンとノートパソコンの2種類がありますが、自宅でしか使わないならばデスクトップ、外出先でも描きたいならノートにしましょう。ノートのほうが汎用性が高いように思われますが、デスクトップのほうがパーツ交換が簡単、コストに対して性能が高いなどのメリットがあります。ですから家の外で描くことが考えられないならば、デスクトップがおすすめです。パソコン性能については後述するソフトによります。処理する情報量が多いにもかかわらず処理スピードが遅いと、フリーズの原因となります。現在はグラフィック関連の処理を別のCPUやRAMで行う、グラフィックボード搭載のモデルが多く販売されています。そういったモデルのほうが、ソフトがバージョンアップしても使い続けられる安心感があります。
次にペンタブレットですが、大きく分けて2種類があります。ベーシックなのがディスプレイのないタイプで、板タブレットと呼ばれます。価格が安いのが魅力ですが、慣れるのに時間がかかります。価格以外のメリットとしていい姿勢をキープできることが挙げられます。長時間にわたり絵を描いて肩こりや腰痛になる人は珍しくありません。背筋を伸ばして前方を見ながら描けるので、体に優しい面があります。高価格ながら使いやすいのが液晶タブレットです。これは液晶画面に書き込めるタイプであり、高いものだと10万円以上になります。紙に描くのと似た感覚で使えるから、初心者もとっつきにくいです。
イラストソフトは有料のものと無料のものがあります。性能については有料のものが優れており、長く使うならばコストは惜しまないほうがいいでしょう。クリップスタジオペイントやイラストレーターなどが有名であり、普及度が高いものほど参考書も多い傾向があります。有名ソフトからスタートするのが賢明です。ソフトによってはデッサン人形をデジタル表示してくれるものがあります。これを見ながらなぞることで、手軽にキャラクターを描くことが可能になります。
ペンタブレットに付属することもありますが、専用のペンも必要です。タッチパネル対応パソコンに付属するものよりも、筆圧検知や描き心地が優れています。専用のペンを使うほうがずっとうまく描けるので、必ず揃えましょう。